走る美術館★神奈川篇-4
④横須賀美術館、朝井閑右衛門記念室
横須賀へ行く。お目当は、"坂"だ。その坂道を駆けあがったら、♪今も海が見えるでしょうか~、
ではなくて、横須賀美術館所蔵の、20世紀前半の日本の洋画家たちの作品を見てこようという魂胆。特に、朝井閑右衛門(1901-1983)なんて、ほとんど見たことがなかったもの。そりゃそうか、画集も出さず個展もひらかず、もっぱら"朝から閑"と自嘲するような作家さんだったらしいから。
ではなくて、横須賀美術館所蔵の、20世紀前半の日本の洋画家たちの作品を見てこようという魂胆。特に、朝井閑右衛門(1901-1983)なんて、ほとんど見たことがなかったもの。そりゃそうか、画集も出さず個展もひらかず、もっぱら"朝から閑"と自嘲するような作家さんだったらしいから。
「街頭」(1951)
「薔薇」(1983)
それでも、例えばこんな絵を見ると、自嘲するばかりではなく、幸福な時間に描いた絵もあるんだなと思わせてくれて、ほっとするわけである。そういえば、神奈川県立美術館にある「丘の上」という大きな絵は、まるでピカソかマチスばりに自由自在の絵だったなと思いだした。なんだ、あっちの方がもっと好きだなあ。
「丘の上」(1936)
走る美術館★神奈川篇-5
⑤ギャルリー・タイセイ、「ル・コルビュジエと大西洋」展
横浜へ行く。お目当ては中華街で海老チリ、ではなくてコルビュジエである。石川町ではなくて関内で降りなくてはならない。・・・ビルに入ると、いきなり『ロンシャンの礼拝堂』の写真が飾ってある。むむむ、もしやあれは大成建設が建てちゃったの?もちろん、んなわけはなくて、ただ飾ってあっただけ。ただし、大ゼネコンとあって、コルビュジエに関する資料の収集では定評があるらしい。しかし、こんなものを見てしまうと、どうしてもロンシャンまで行きたくなってしまうのが辛いところ。競馬場もあるしなあ。
「ル・コルビュジエと大西洋」展と名された展示は、いたって真面目なもので、コルビュジエの作品の内、大西洋をはさんでフランス西海岸、北南米の海沿いの町で、彼が手がけた作品を紹介しようというもの。
もちろん、写真パネルや小さな模型や図面が中心になるので、やや物足りない気はするものの、それでもコルビュジエが生涯海を愛してやまなかったなんて説明をきくと、それだけでホホウとうなってしまうのだからカワイイものさ。
スイスのような山国で生まれたから海が好きだったというのは、奈良に住むから海が恋しいと思うのと同じかなどと、想像力も卑小なこと。今日はもう、崎陽軒のシューマイでも買って帰ろう。
もちろん、写真パネルや小さな模型や図面が中心になるので、やや物足りない気はするものの、それでもコルビュジエが生涯海を愛してやまなかったなんて説明をきくと、それだけでホホウとうなってしまうのだからカワイイものさ。
スイスのような山国で生まれたから海が好きだったというのは、奈良に住むから海が恋しいと思うのと同じかなどと、想像力も卑小なこと。今日はもう、崎陽軒のシューマイでも買って帰ろう。